泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

十人十色の思考回路

当たり前のことですが、世の中には人の数だけ思考が存在します。

日本だけでも1億3千万人もいるわけだから、1億3千万通りの思考回路が存在すると言っても過言ではありません。

 

頭ではわかってるつもりですが、なかなか自分とは違う考えの人に出会い、真っ向から自分のことを否定するような意見をぶつけられると、どうしても面食らってしまいますし、反抗したくなります。

 

今日はそういう時どうしたらいいのかな?と考えた時のお話です。

 

*

 

「考え方の違いってあるよねー。」

「どうしたのいきなり?」

「仕事の話。」

その日パンダはある業務についていた時、良かれと思って一緒にいた患者さんと世間話をして、その場を盛り上げていた。

その様子を側で見ていた先輩から「仕事に関係ない話をするんじゃない。」とお叱りを受けた。

「診察前にリラックスしてもらおうと思って話してただけなんだけどなー。向こうも楽しそうにしてたし。」

「そう、そんなことがあったのね。」

「そりゃ仕事中だから真面目に業務に取り組まなきゃいけないと思うけどさ。いつもいつも仕事に関係ある話してもつまんないじゃない?」

「そうねえ。まあ、仕事に対しての捉え方の違いじゃない?あなたみたいに世間話から盛り上げて相手にリラックスしてもらった状態で仕事を進めるのも一つのやり方よね。そういう話をしてくれる人の方が話しかけやすいし。でも、仕事中なんだから緊張感をもって業務に取り組むべきっていうその先輩の考えも尊重するべきよ。仮にも看護師だから発言にはそれ相応の責任が伴うわけだし。その先輩は、自分たちの職業上一つ一つの発言に注意しなくちゃいけないんだよって言いたかったんだと思うわ。」

そんなセバスチャンの言葉にパンダはそうだよね。と力なく返す。

「ま、価値観の違いはあるけど、少なくともその先輩は、あなたよりも長くその現場でやってきてるんだから仕事はあなたよりもできてるはずよ。仕事において何が正解って一概には言えないけど、できてるってことは一種の正解なわけよ。だったら、そう言う考え方があるのかーって先輩も言うことを素直に聞いてみてもいいんじゃない?」

 

*


価値観というのは、自分の受けた教育、生きてきた環境、元々の考え方、一緒に仕事をしている人、様々な要因が重なり合って形成されていきます。

 

当然経験の差も影響してくることでしょう。

そうなればもちろんのことだが、自分がどんな主張をしたって相手が変わってくれることは、まずないと考えるべきではないでしょうか。

こっちが新人の場合は特にそう。

となれば自分が受け止める方がずっと簡単です。

 

そう言う考え方があるのか。

そんなやり方があるのか。

自分とは違う捉え方をするんだな。

といった具合で相手を受け入れる姿勢を持つ方がずっと楽であり、自分の視野を広げるチャンスでもありますよ。