泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

GRWM

私は、暇さえあればYouTubeを開いて適当に動画を見ているのですが、よくあなたへのおすすめ欄に、おしゃれなYouTuberが“GRWM”の文字を掲げて動画を上げているのを目にします。

“GRWM”とは“GET READY WITH ME”の頭文字を取った言葉で、「私と一緒に出かける準備しましょう。」という意味らしいです。

 


話は変わりますが、私は何か仕事の準備をする時、いつも何か抜けてることが多かったです。

 


何かを準備し忘れていたり、スイッチをつけ忘れていたり。

 


今日はそんな私のGRWMのお話です。

 

*

 


とある検査に使う物品の準備をお願いされたパンダ。

準備ができたと上司に報告しに行くと、準備するべき物品が足りてないことを指摘された。

そんな午前中を終えた昼休み。

 


「準備した時は完璧!と思ったんだけど、仕事の途中で何か足りないことに気づくんだよね。」

「あなたはどうも感覚で仕事をしている節があるからね。自分の記憶に頼り過ぎというか。」

「はあ…。」

どんよりとした空気を醸し出すパンダの背中をみて、セバスチャンはこんな提案をする。

「GRWMってのはどう?」

「それってお洒落ユーチューバーのやつ?」

「そうそう。でもあなたの場合はMeじゃなくて、Manuelのほうね。“GET READY WITH MANUEL”つまり“マニュアルと一緒に準備する”ってことよ。あなた自分で作ったでしょ?あんちょこ。」

あんちょこというには、安直が変形した言葉で、自分専用のマニュアルといった意味があるようだ。

パンダは仕事を始めた直後は、ちゃんとその“あんちょこ”なるものを作っていたが、例の鬼瓦先輩に『勝手にそんなもの作って間違ってたらどうするの?』というお叱りを受けたっきり、ポケットの中にしまいこんでいた。

パンダが記憶を辿って、感覚で仕事を進める原因はそこにある気がする。

「それを見ながら準備するってことね。別に鬼瓦先輩も文句言ったきりで、その後は何も言ってこないんでしょ?じゃあ、気にしなくていいじゃない。もし不安だったら、一度他の先輩に準備する物品が正しいか確認してもらって、okだったらもうそれ使っちゃえばいいのよ。ウジウジして曖昧な記憶をたどるより、少しでも確実性のあるものと一緒に準備すれば何かを忘れることも少なくなるんじゃない?」

 

*


新人のうちや、新しい職場での働き始めは、仕事の流れが掴めてもいないし、曖昧な部分が多いので、何かを見落とすことはある程度仕方のないことです。

 


ただ、仕方のないことだからそれでいいってわけではありません。

仕事をするなら確実性が高いことに

越したことはありません。

 


自分が何かを見落とすなら、見落とさないように工夫や対策はするべきです。

私の場合、それは自分なりのマニュアルを作って、常に活用することでした。

 


一度否定されたあんちょこ(否定された理由は、あんちょこを先輩に見せることなく、自分なりにまとめていたからという理由でした)でしたが、思い返せば、再びそのあんちょこを使うようになってからは、自分が見落としていたものや、事柄にすぐ気づけるようになり、仕事で注意されることが少なくなっていきました。

 


もし、自分でまとめた内容が間違っていたり、足りてないことがあったら、その都度訂正、追加すればいいだけの話で、その時自分の認識が間違っていたことにも気づけるので、結局自分の仕事の確実性を高めることに繋がります。

 


臨機応変に対応することが求められる職場では、マニュアルに拘りすぎてもうまく仕事が回りませんが、やはり基礎基本ができてこその応用です。

 


まずはマニュアル人間を目指してみませんか。