損切りは早めに
損切りとは、主に投資家たちの間で使用される言葉で、投資を行なった際に損が出ている状態で、それ以上の損失が出ないようにするために、決済を確定することを言います。
これは、投資をやってる私の知人の話ですが、損切りは、損切りをした時点で自分が損することが確定するので、いつか利益が出ると思ってなかなか出来ないことが多いそうです。
ですから、ズルズル引っ張って結局あのとき損切りをておけばよかったって後悔しながら、仕方なく断腸の思いで損切りして爆死というパターンがお決まりの様子。
今日はそんな損切りについてのお話です。
今日は仕事ではなく、プライベートのお話。
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パンダのもとに高校の時の友達から久しぶりの連絡が来た。
『久しぶりー、今何してるの?』
「めっちゃ久々!どうしたの?」
『何してるかなーと思って連絡した!ねえ、今度会おうよ!』
え?いきなり?
「え、まあいいけど。急だね(^^;;」
『いいじゃん!私たち高校の時よく遊んでたじゃん!久々に遊ぼうよ(≧∇≦)』
そんなこんなで怒涛の勢いで決まった遊びの約束。その日が今日だ。
「じゃあ、行ってきます。」
「気をつけてー。」
~数時間後~
「…ただいま。」
「おか…ん?楽しい女子会だったんじゃないの?元気ないじゃん?どうしたの?」
「それがさ…」
パンダはことの顛末をセバスチャンに話し始めた。
久々の高校の友人との再会を喜んだのも束の間。すぐにカフェに連れて行かれると、全く知らない男性が待機しており『今の現状に満足してますか?』という話から、とあるネットビジネスの副業の話をペラペラと2時間話し始めた。
「うーわ、それ例のマルチ商法じゃない?あるのね実際。」
「まさか自分が体験するとは思ってなかった。」
「で、どうなったの?あなた推しが弱そうだから話をどんどん進められそうだったけどどうしたの?」
するとパンダは一枚の名刺を取り出した。
「今度はセミナーだってさ。興味があるならここに連絡ちょうだいって。流石に前返事してないけど。どうしたらいい?」
「どうしたらいい?って今すぐ断りなさいよ!あなたいい人になっちゃってるわよ?」
「いい人?」
「都合のいい人って意味のいい人ね。そんなふうに自分の利益のためにどうでもよくて都合のいい人間を引き込む奴と連む必要はないわ。今すぐブロックして、名刺も破り捨てなさい。」
そういうとセバスチャンはパンダから名刺を奪い取り、ビリビリに破り捨てゴミ箱に捨てた。
「人との縁は大切だけど悪縁はさっさと断ち切るに越した事ないわ。損切りは早めにしなさい。」
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悪縁を持つと「あの人嫌だなー」「縁を切りたい」と負の感情が生まれてしまれてしまいます。
その負の感情は決して自分に良い影響を与えません。
人と付き合うときに必ず損得勘定で付き合えとまでは言いませんが、自分が嫌だなと思いながら、自分がわざわざ損をすると分かってる状態で、その人の顔色を伺うために付き合う意味はどこにあるんでしょうか?
私はないと思います。
もう、いっそのこと悪縁はさっさと断ち切り、未来の良縁を楽しみにしましょう。
ネガティブタイムアタック
私は性格が悪いのでイラッとしたらすぐに人に言って発散したくなる衝動に駆られます。
愚痴は言う分にはスッキリしますが、聞いてる方は自分には関係のないネガティヴパワーを受け取る羽目になるのでかなりの体力を削られてしまうそうです。
以前、前に働いてた職場の愚痴を母に話したときに、最初はうんうんと聞いてくれていましたが、途中から母の表情は険しくなり、最終的には「愚痴ばっかりで自分でなんとかしようと思わないの?」と怒られてしまいました。
この言葉になんで辛い思いをした私の気持ちをわかってくれないだ!
とムッとしてしまいましたが、愚痴ばっかりで良くないなー情けないなーと思う自分もいました。
ネガティブな言葉を吐くと、ネガティブな気持ちになり、ネガティブな気持ちになるとネガティブな出来事が起こります。
これは良くないですね。
でも嫌なことがあれば、愚痴りたくなる。
愚痴を言わずに溜め込んでると、心のモヤモヤがどんどん増えていってキャパオーバーになってしまいます。
これも良くないですね。
ノンストレスに生きていけたら1番いいのでしょうが、このストレスに満ちた現代社会、そうは問屋が卸しません。
じゃあどうしたらいいのでしょう?
今日はそんなことを考えた日のことを綴っていきます。
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やっと激務が終わり、帰路に着くパンダ。
なんだか浮かない表情をしてるパンダにセバスチャンが話しかける。
「今日も嫌なことあった?」
「あったけど、愚痴はよくないって言われたし。愚痴ったら嫌な気持ちにのまま1日が終わっちゃうし。」
「じゃあ我慢するの?」
「どうしよかなー、イライラしない心が欲しいなー。」
ハハハと空笑いするパンダの表情に、どこにぶつけたらいいか分からない怒りが混じってることを察したセバスチャンは、こんな提案をする。
「愚痴を言う相手が人じゃなかったら、いいんじゃない?」
「1人でぶつぶつ言うってこと?」
「それでもいいけど、例えばノートとかどう?ノートに嫌なことを口に出しながら書くとか。」
「それってデスノートならぬ、愚痴ノートみたいな?」
「そう。さらにもう一ついうなら愚痴を言う時間を自分で決めてしまうこと。いつまでも愚痴を言ってたらキリがないから、30分くらい愚痴を発散する時間を作ってその時間が終わったら愚痴タイム終了。愚痴は溜め込んでモヤモヤしたままでも、物事はうまく進まないんだから、言ってスッキリした方がマシよ。」
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自分のイライラしたことを文章化して、それを自分の目で見ることで、あーこれでイライラしてたのかーと客観的に自身の怒りを知ることができるそうです。
これは以前紹介したDaiGoさんの本にも書いてありましたし、いろんな心理学のYouTubeでも紹介されてる方法です。
この方法のいいところは、客観的に愚痴を見ることで、自分が感情的にイライラしてるところと、筋が通らないことに対して不満があってイライラしてることが一目瞭然で分かることです。
感情的な怒りは冷静になれば徐々に消えていきますし、筋が通ってないことに関しては、それに対する今後の対策を練ることができるのでイライラしにくくなります。
愚痴を言いたくなるほどイライラすることが起きたら、まずは30分間集中して紙に書いてみる。
そうして怒りの炎をコントロール出来れば、人生こっちのものです。
私の世界線、あなたの世界線
先日、また愛用のNetflixで映画を見てきました。
見た作品は、【僕は明日昨日の君とデートする】という、福士蒼汰さん、小松菜奈さんが主演のパラレルワールドが軸となった恋愛映画です。
話の設定上、(分かりやすく説明すると、福士蒼汰さんの生きてる世界線の時系列は私達と一緒で、小松菜奈さんの世界線の時系列は私たちと反対で過去に向かって進んでいきます。ただ、若返っていくわけではなく、ちゃんと0歳から歳をとっていくので、過去に戻れば戻るほど歳をとります)頭がこんがらがりやすい内容ですし、途中、あれ?どんな時系列だ?と不思議に思う場面がありますが、それを抜きに二人の恋愛模様にだけ見ていると、時空を超えて自分が辛い思いをしてでも会い行きたい人の存在に、愛の力の凄さを感じました。
小松菜奈さんが出演する恋愛映画はどれも切なくて美しくて感動できるものが多いので、恋愛映画であたりを引きたい人はおすすめです。
この話の軸にもなってるパラレルワールドは、良く似たもう一つの別の世界のことです。
今日の話は、そんなパラレルワールドが出てくる話です。
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その日パンダは、久々に友達と食事に行く約束をしてたので、ちょっとオシャレに決めてお出かけしていた。
「ただいまー。」
帰ってきた頃には、もう日付が変わろうかという時間であったため、よほどその会は楽しかったのだろう、とセバスチャンは思った。
「楽しかったよー。最近全然会ってなかったから、その分話すこともたくさん溜まってたから、全然話が止まらなくて。でもねえ…。」
急に尻すぼみするパンダ。
「何かあったの?」
「うーん、別に何かあったわけじゃないんだけど。考え方の違いってやつ。女子が集まれば絶対と言っていいほど恋バナになるじゃない?」
若い、若くない限らず、いつの世も女性という生き物が集まれば、恋バナか仕事の愚痴しか言わないとパンダは思い込んでいる。
「一緒にいた友達の1人がね、今の若い時期には彼氏がいてなんぼだし、休みの日は友達と遊んだり、彼氏とデートしないと損だって話をしてきてさ。ご飯を1人で食べるのなんて論外だって。それで、その子今彼氏いないから、早く彼氏が欲しい。じゃないともったいないってずっと言ってたの。私はそうは思わないかなって言ったら、それは強がりじゃんってなって。」
「あーそれはムッとしたでしょうね」
セバスチャンはよくわかってると言わんばかりに頷く。
「私は1人でご飯も食べるし、彼氏がいたらいいなと思うこともあるけど、絶対に欲しい!とも思わないし。1人で休みの日にぷらぷらすることもめちゃくちゃ楽しいし!」
だんだんと熱が帯びてくるパンダを、セバスチャンはまあまあと宥める。
「ちょっとあなたは、1人大好きすぎるところがあるけど…。でも良いじゃない。あなたの住んでる世界とは違う世界に住んでるんだから。」
「それって、パラレルワールドみたいな感じ?」
「そう。その人は、彼氏!友達!リア充!ってのが優先される世界線で生きてるのよ。あなたみたいに1人で楽しむ世界線とは、全く違う世界の住民なんだから、相容れなくて当然。」
そもそも住んでる世界が違うと思えば、そこに対して、自分とは違う部分にも理解ができるようになるものかなーと思うパンダ。
「基準となる価値観が全く別の人は似て非なる並行世界を生きてると思ったらいいわ。そう思えたら納得できない意見をぶつけられた時も、そういう世界線で生きてるんだ、私は違うけど。で済むし変にイライラすることもないわ。」
「そしたら、時間の流れが違う人が相手でも受け入れられるかもね。」
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いくら仲のいい友達でも、100%理解し合えるということはなかなか難しいと思います。
友達でなくとも、一緒に生活する家族、兄弟、または仕事の同僚、先輩、後輩…この中で全く同じ考え方の人は一人としていないのではないでしょうか。
でもそれでいいんです。
私たちはロボットじゃなくて人間。
だからこそ、みんな少しずつ自分と違う世界線で生きていて、そのうちの、どの世界が良くて、どの世界が悪い、なんてことは決してないのだから。
誰も傷つけず、誰にも迷惑かけてなかったらどんな世界で生きていてもいい。
自分と違うからって相手の世界を否定することはナンセンスです。
振り返り美人
江戸時代の有名な画家の一人、菱川師宣。
この、菱川師宣の代表作に、【見返り美人図】というものがあります。
紅の生地の着物を着た女の人が、歩いてる途中で後方に視線を送るというこの作品ですが、ポージングと言い、着物の描き方といい、絶妙な美しさと上品さを感じとることができます。
この見返りポーズというのは、俳諧に詠まれるほどの人気ポーズだったようですが、確かに、振り向いた姿が美人だったら、同性であろうと異性であろうとドキッとしてしまう気がします。
振り向いた時に、シャンプーの匂いなり、洗濯物の柔軟剤のいい匂いなんてものが、フワッと鼻腔をついてこようものなら、速攻で惚れてしまいそうなものです。
今日はそんな振り返り美人に関するお話です。
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本日の仕事を終えて帰路についてるパンダの表情はいつもより冴えていなかった。
がっくり肩を落として暗い表情でとぼとぼ歩く。
「またなんか言われた?」
セバスチャンの問いかけにこくりと頷いたパンダは今日受けた先輩からの指摘について話し始めた。
どうやら、先輩から頼まれた資料を次の日に提出したはいいものの、提出した資料をみて開口一番『早ければいいってものじゃない』と言われたところから話は始まった。
「全然出来てないってさ。文章も主語述語がめちゃくちゃで意味不明だし、説明不足で何言ってるかわからないんだって。あ、誤字脱字もあるから直してって。参考書見たり、信憑性のあるサイトの情報を活用したから大丈夫と思ってたけどここまでけちょんけちょんに言われると思ってなかったなあ。」
なかなかの言われようである。
「んー、手厳しいわね。そんなに出来の悪いものには思えなかったけど…。それにしても、昨日頑張って作っただけにショックだったでしょう?」
はあ、とため息で返すパンダ。
そんな姿を見てセバスチャンはこんなことを言う。
「あなたは、振り返り美人になるべきね。」
「それ、美人になる必要ある?」
「大アリね。ちょっと追い討ちをかけるようで悪いけど、あなたが意気込んでる時は目の前のことに集中しすぎ、急いでる時は早く終わらせたいから前にしか進めない、終わって達成した時はこれで大丈夫って安心しちゃうから、どこにも見返すきっかけがないでしょ?だから、振り返り美人。『私は振り返り美人だから必ず後ろを振り返る』って自分に言い聞かせるの。何か仕事が完了した時、片付けが終わった時、安心する前に一回でいいから後ろを振り返る。そしたら自分ができてなかったところがすぐ目につくから、言われなくてもいいい嫌味な指摘も回避できるわ。」
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振り返り美人というのは振り返る時の所作が美しい人のことを言います。
だとすれば、自分のしたことに対しても振り返ってより美しく仕上げることができる人もある意味振り返り美人と言ってもいいのではないでしょうか。
言われたことを一発でクリアする、と言うのはなかなか難しいものです。
ですから、何度も振り返ってより美しい仕事を目指すことにします。
図書館ではクリック音も騒音
人が不快に感じ始める音の大きさは、70dbぐらいからと言われています。
具体的にいうと、すぐ近くの蝉の鳴き声や、やかんが沸騰する音が大体この程度だとされています。
想像してみると確かに騒がしいのが分かりますね。
では、それ以下の大きさの音であればいつ何時出しても問題ないのでしょうか?
今日はそんな音の大きさに関するお話です。
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本が好きなパンダは、休みの日や時間がある時に図書館に行くことがある。
その日は、敬語の勉強をするために、買ったばかりのiPadを使ってノートを取りながら本を読んでいた。
iPhoneでクリーピーナッツを聴きながらiPadでノートを取るという、なんとも現代の若者らしい様子のパンダ。
しかし、その様子をセバスチャンは怪訝な顔で見つめる。
(ねえ、音うるさい。)
(え?音漏れしてる?)
(そうじゃなくて、iPadのほう。あなたイヤホンしてるから聞こえてないかもしれないけど、クリック音が結構響いてるわよ。)
(やばっ)
その指摘を受け、慌ててiPad内の設定でキーボードのクリック音をオフにした。
その後、ある程度本を読み終え、帰ることにしたパンダはセバスチャンとともに図書館を後にした。
「あの時セバスチャンが教えてくれなかったら、危うく摘み出されるところだったよ。」
「摘み出すまでは行かなくても、注意は受けてたでしょうね。」
気づけてよかったーと胸を撫で下ろし、セバスチャンにお礼を言うパンダ。
「音楽聴きながらだと普通にわからなかったし、家でiPad使ってる時もクリック音なんて気になったことなかったから全然気づかなかったよ。」
「普段は気にならない音でも、図書館みたいに静かにしてることが普通の空間では、不快に思う音になることがあるからね。自分の出してる音が相手に不快な思いをさせてないかを常に気にしておくことは、社会で生きていくには重要な心遣いかもね。」
セバスチャンの言葉に、普段ガサツな扱いをしてしまってるお陰で、ガチャガチャ音を不必要に立ててる自分を反省するパンダ。
「音っていうのはすぐに消えるけど、耳には意外と残るもの。出さずに済むなら、出さない方がいいわ。」
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今回のiPadの件以外にも、人は生活をしていると、物を置くとき、洗い物をしてるとき、何か動画を見てるとき、様々な場面で自分が思っている以上に音を出している時があります。
その時、自分が必要以上に音を出してないか今一度振り返ってみてください。
どうですか?意外と無神経に音を出していませんか?
出してないよ、と答えた方。流石です。
そのままのあなたでいてください。
もし、必要以上に出していた方は、どのようにしたらその音を出さずに済むかをさらに一緒に考えてみましょう。
物を置く時はゆっくり丁寧に置く。
洗い物をしている時は極力上からとって綺麗に並べる。
そもそも食洗機の中のものを事前に片付けておく。
何か動画見る時は周りの人の有無に限らず、イヤホンをして適切な音量で聴く。
いっそのこと音を出したらダメゲームを一人で開催しちゃいましょう。
ちょっとした生活音も、どんなに素晴らしい楽曲も、隣の人にとっては騒音かもしれないから。
空っぽの頭
机の引き出しには何を入れていますか。
メモ帳や、文房具を入れていたり、大事な書類を入れていたり、もしかしたら化粧道具が詰まっているかもしれません。
私がこの間見たドラマでは、机の引き出しにド派手なブラジャーとショーツがぎっしりと入っていました。
【来世ではちゃんとします】というドラマです。
では、逆に何も入れてないという人はいますか。
引き出しを持て余してる。
未来と過去をつなぐ時空が広がってるから何も入れられない。
そんな人も少なく無いと思います。むしろこっちの方が多いのかも。
引き出しには何を入れようが、そして入れなかろうが自由ですが、頭の引き出しはどうでしょう。
今日はそんな引き出しについてのお話です。
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「駄目だ。何も浮かばない。」
ただいまパンダは小説執筆中。しかし、困ったことに書きたいことは頭の中にあるのに、その言葉をなかなかうまく頭の外に取り出せないでいた。
書く場所を変えてみたり、以前書いた自分の文章を参考に見てみたりしたがこれが面白いことに全く思い浮かばない。
あーっと情けなく伸びながら、床に仰向けになってやめだやめだ!と不貞腐れるパンダにセバスチャンが覗き込むように声をかける。
「今日はギブアップ?」
「今の私には言葉を紡げなくなった。」
一丁前にスランプに陥った売れっ子作家みたいなことをいうパンダに、セバスチャンはやれやれと首を横に小さく振る。
「何をしても、どこに行っても思い浮かばない時は頭の引き出しを全部開けちゃった時なのよね。ようは頭の中が空っぽになってるの。だからいくら頭を使っても無駄よ。」
「えーそんなー。身も蓋もないこと言わないでよ。」
「本当のことだからしょうがないでしょ?それに引き出しを開けこってしまったそんな時こそインプットしやすい時期。こう言う時に小説や、映画を見ると新鮮な気持ちで表現の仕方を学べるから、いつもより多くのことを吸収できるかもしれないわよ?」
今まで頭の中のイメージをどう取り出すかについて、つまりアウトプットのことしか考えてなかったパンダにとって、インプットをしろと言うのはあまりにも単純でありながら、単純でありすぎるが故に灯台下暗しだったようで、確かにそうだなと思う気持ちと、なんでそこに気づかなかったんだという思いが一気に頭の中に流れ込んだ。
すっと立ち上がり自分の部屋に向かうパンダ。
「やっぱりこういう時は芥川賞作家に頼るのが1番だと思うんだよね。」
そういって随分前に買って読まずに本棚のインテリアと化していた又吉直樹氏箸の【劇場】を手に取った。
読んでみると最初の一文からしてさすが芥川賞作家と言わんばかりの言い回し。
「…カッコいい。」
そこから1時間作品の世界に没入するパンダであった。
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井の中の蛙 大海を知らず、という言葉があるように、それまでの自分の中の世界だけで考えてしまうとどうしても狭い範囲でしか物事を考えることしかできません。
狭い範囲で考えたことは、狭い世界でしか通用しません。
そんな身内ノリで楽しいだけで満足ならそれでもいいのでしょうが、私はわがままなのでそれではちょっと物足りません。
もっと広い世界で通用するには、それだけ思考の範囲を広げる必要があり、思考の範囲を広げるには他の人のその範囲を取り込むことが1番手っ取り早いです。
煮詰まったら外の世界に目を向けてみてください。
そこには、全く知らない未知の世界が一面に広がっていまから。
先入観は成長への足枷
誰かに初めて会った時、自分ではそんなつもりなくて「あの人優しそうだから話しかけやすいかも」とか逆に「この人性格悪そうだから、あんまり関わりたくないな。」とか無意識のうちにタグ付けをして、その後の関わり方の参考にしてしまうことありませんか?
私は、話したことなくても結構第一印象で決めつける癖がついてしまっていたので、初めの印象が怖い印象の人には、ブルブル震えながら話しかけていました。
でも、意外と話してみるといい人だった、人は見かけによらないななんて思ったり、思わなかったり。
今日はそんな先入観についてのお話です。
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お昼頃家で本を読んでいたパンダの下に、妹のシーちゃんから電話がかかってきた。
昨日パンダはシーちゃんに「暇だから。」という少々だるい理由で電話をかけていたのだが、仕事中だったのかその時シーちゃんが出ることなく、その折り返しの電話をシーちゃんはわざわざかけてきてくれたのだった。
別に用なんてなかったのだが、溺愛しているシーちゃんからの電話をそう簡単に切りたくないパンダ。
そんなパンダはもっと話すために、仕事場でエースを張ってるキャリアウーマンのシーちゃんに、どうやったら仕事でうまくいくかの教えを乞いた。
『そういえば、出張に行って思ったことなんだけど、出張先の人でやたら自信満々で、口調が強い人がいたのね。一瞬苦手だなと思ったんだけど、これから一緒に仕事するからあんまりマイナスなこと思わない方がいいなと思って普通に接してたのね』
「うえ、私だったら速攻無視しそう。」
『まあ、お姉ちゃんは絶対嫌いそうなタイプ。でもその人、一緒に仕事してみたらわかったんだけど、めちゃくちゃ仕事が早くて、頼んだ仕事も丁寧にきちんと終わらせてくれるし、話してみたらめちゃくちゃ結構面白いしで、結果的にその人と私めちゃくちゃ仲良くなったんだよね。』
「ふーんそうなんだ。」
『だから、先入観は持たないほうがいいよって話。』
そんな話をしたことをまた例によってセバスチャンに話すパンダ。
「先入観ってのは、時に自分が前に進む時の足枷になるのよ。」
「足枷?」
「特に悪い印象に時はね。この人冷たいなとか、怖いなとか、挙句もしかして自分のこと嫌ってるんじゃないかって思っちゃったら、これからその人に話しかける時ものすごくハードル上がるでしょ?」
パンダは本当に人に対する好き嫌いが激しいので、嫌というほど今セバスチャンが言ったことを身をもって実感している。
「でも、本当はその人が自分にとってベストな答えを持ってるかもしれないし、一番自分の気持ちを分かってくれる人かもしれないなんて可能性もあるわけ。」
「うーんでもどうしても怖いなって思ってしまうんだよね。」
「だいたいあなたが怖いって思う人は、テキパキして、1言ったらすぐ10返ってくるような人でしょ?でもそれって言い換えれば、頭の回転が早くて、状況理解がすぐ出来て、知識も豊富な人なのよ。」
頭の回転が早くて、状況理解がすぐできる、知識人。
字面だけみたら、ものすごく仕事のできる人だ。
「…確かに。」
「そんな人と仲良くなったら、いかにして仕事がテキパキ出来るようになるのか教えてもらえるし、本を買わなくても豊富な知識を得ることだって出来るの。まあ、そんなことを抜きにしても、職場で自分が困った時に助けてくれる存在は、多いに越した事はないわ。でも、それをあなたがマイナスのイメージを持っただけで、1人また1人、自分を助けてくれる人を失っていってるの。ただ単純にそれってもったいないでしょ?」
仕事でテンパりやすいパンダにとって、自分を助けてくれる存在や、困った時に頼りになる存在は確かに多いほうが嬉しい。
「そっか。自分の仕事の邪魔になる足枷なんて、外したほうがいいに決まってるよね。」
「まずは壁を突破して話しかけてみることね。」
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人生には敵がいないと面白くない。
確かにそうですが、自分の味方となるパーティの人数は多いほうが良いですし、強敵に立ち向かうほど、その存在は重要になってきます。
どんな職場にも嫌な人はいます。人間ですから。
でも一度考えてみてください。
自分が苦手と思ってる人はどんな人なのか。
本当に怖い人なのか。
相手を観察して頑張って探してみると、尊敬できるところが3つは出てきそうです。
3つ尊敬できればもう嫌う理由はありません。
あら?
誰かが仲間になりたそうにこっちをみている。