泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

私の世界線、あなたの世界線

先日、また愛用のNetflixで映画を見てきました。

見た作品は、【僕は明日昨日の君とデートする】という、福士蒼汰さん、小松菜奈さんが主演のパラレルワールドが軸となった恋愛映画です。

 

 

 

話の設定上、(分かりやすく説明すると、福士蒼汰さんの生きてる世界線の時系列は私達と一緒で、小松菜奈さんの世界線の時系列は私たちと反対で過去に向かって進んでいきます。ただ、若返っていくわけではなく、ちゃんと0歳から歳をとっていくので、過去に戻れば戻るほど歳をとります)頭がこんがらがりやすい内容ですし、途中、あれ?どんな時系列だ?と不思議に思う場面がありますが、それを抜きに二人の恋愛模様にだけ見ていると、時空を超えて自分が辛い思いをしてでも会い行きたい人の存在に、愛の力の凄さを感じました。

 


小松菜奈さんが出演する恋愛映画はどれも切なくて美しくて感動できるものが多いので、恋愛映画であたりを引きたい人はおすすめです。

 


この話の軸にもなってるパラレルワールドは、良く似たもう一つの別の世界のことです。

 


今日の話は、そんなパラレルワールドが出てくる話です。

 

*


その日パンダは、久々に友達と食事に行く約束をしてたので、ちょっとオシャレに決めてお出かけしていた。

「ただいまー。」

帰ってきた頃には、もう日付が変わろうかという時間であったため、よほどその会は楽しかったのだろう、とセバスチャンは思った。

「楽しかったよー。最近全然会ってなかったから、その分話すこともたくさん溜まってたから、全然話が止まらなくて。でもねえ…。」

急に尻すぼみするパンダ。

「何かあったの?」

「うーん、別に何かあったわけじゃないんだけど。考え方の違いってやつ。女子が集まれば絶対と言っていいほど恋バナになるじゃない?」

若い、若くない限らず、いつの世も女性という生き物が集まれば、恋バナか仕事の愚痴しか言わないとパンダは思い込んでいる。

「一緒にいた友達の1人がね、今の若い時期には彼氏がいてなんぼだし、休みの日は友達と遊んだり、彼氏とデートしないと損だって話をしてきてさ。ご飯を1人で食べるのなんて論外だって。それで、その子今彼氏いないから、早く彼氏が欲しい。じゃないともったいないってずっと言ってたの。私はそうは思わないかなって言ったら、それは強がりじゃんってなって。」

「あーそれはムッとしたでしょうね」

セバスチャンはよくわかってると言わんばかりに頷く。

「私は1人でご飯も食べるし、彼氏がいたらいいなと思うこともあるけど、絶対に欲しい!とも思わないし。1人で休みの日にぷらぷらすることもめちゃくちゃ楽しいし!」

だんだんと熱が帯びてくるパンダを、セバスチャンはまあまあと宥める。

「ちょっとあなたは、1人大好きすぎるところがあるけど…。でも良いじゃない。あなたの住んでる世界とは違う世界に住んでるんだから。」

「それって、パラレルワールドみたいな感じ?」

「そう。その人は、彼氏!友達!リア充!ってのが優先される世界線で生きてるのよ。あなたみたいに1人で楽しむ世界線とは、全く違う世界の住民なんだから、相容れなくて当然。」

そもそも住んでる世界が違うと思えば、そこに対して、自分とは違う部分にも理解ができるようになるものかなーと思うパンダ。

「基準となる価値観が全く別の人は似て非なる並行世界を生きてると思ったらいいわ。そう思えたら納得できない意見をぶつけられた時も、そういう世界線で生きてるんだ、私は違うけど。で済むし変にイライラすることもないわ。」

「そしたら、時間の流れが違う人が相手でも受け入れられるかもね。」

 

*


いくら仲のいい友達でも、100%理解し合えるということはなかなか難しいと思います。

友達でなくとも、一緒に生活する家族、兄弟、または仕事の同僚、先輩、後輩…この中で全く同じ考え方の人は一人としていないのではないでしょうか。

 


でもそれでいいんです。

 


私たちはロボットじゃなくて人間。

 


だからこそ、みんな少しずつ自分と違う世界線で生きていて、そのうちの、どの世界が良くて、どの世界が悪い、なんてことは決してないのだから。

 


誰も傷つけず、誰にも迷惑かけてなかったらどんな世界で生きていてもいい。

 


自分と違うからって相手の世界を否定することはナンセンスです。