泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

2足の草鞋を履く

Netflix、U-NEXT、Amazon prime

3つの動画配信アプリを網羅している私は、これ見たい!と思った作品はとりあえずアプリ内で検索するという行動回路をいつの間にか持っていました。

 


そんな私が先日見たのは【日本で1番悪い奴ら】という、実際にあった日本警察史上最悪な不祥事を、綾野剛さん主演で映画化したものです。

2016年に公開されたこの作品は、北海道警に入職した諸星という主人公が、上司からのノルマを達成するべく、自分の協力者であるSを通じて様々な違法捜査を行い、最後には覚醒剤所持使用の疑いで逮捕起訴されるまでを描いていて、生々しくグロ怖い世界を、綾野剛さんの見事な狂いっぷりによって表現のされています。

 


さて、今日の話は別に映画の感想会ではないですよ。

 


突然ですが、[二足の草鞋を履く]といったことわざがあります。

この言葉ができた江戸時代では、博徒が捕吏を兼ねることを二足の草鞋を履くと言っていたそうです。

 


博徒は博打や賭博を繰り返す者、捕吏は犯人を捕らえる役人のことなので、つまり公的な職業の人が相反する職業を兼ね備えているというのが本来の意味です。

 


それを踏まえると、先程上げた日本で1番悪い奴らの主人公、諸星はまさに本来の意味である二足の草鞋を履いている状態ってわけです。

 


前置きが長いですが、今日はそんな二足の草鞋を履くことについてのお話です。

 

*

 


パンダが携帯をテレビに繋いで、何かの準備している。

どうやらコロナの影響で、通常のライブ開催が難しくなった浦島坂田船のオンラインライブに参加するための準備のようだった。

(ちなみに、浦島坂田船というのは、パンダが20歳の頃から推しているセンラさんが所属する歌い手グループである。)

 


準備後ほどなくしてライブが始まる。

「わー久々にみるわー。センラさん。髪真っ黄色じゃん。でもやっぱりかっこいいな。」

家にいるのでなにも気にせず独り言を呟くパンダ。

「これで普段サラリーマンってどんな会社なんだろうね。」

「ここまでアーティストとして成功してるなら、サラリーマンやる必要ってあるのかしら。」

ライブを見ている横でセバスチャンがそんなことを言う。

本当ねー。なんて適当に相槌を打ちながら、初のオンラインライブを楽しむパンダ。

約2時間のオンラインライブが終了し、余韻に浸っているときふとパンダはこんなことを思った。

「多分、サラリーマンをやりながら歌い手活動をすることに意義があると思うの。」

「センラさんの話?」

「そう。今はわからないけど、元々名古屋でサラリーマンしてた時は、営業をバリバリしながら、“歌い手センラ”としてライブ活動をこなしてたの。しかも、かなりの数よ。全く世界の違う仕事をしながら、他のメンバーと同じくらい、それ以上に歌い手活動することが、センラさんにとって意味があることなのかも。本人も、サラリーマンでいることが自分のアイデンティティって言ってた気がするし。そんな自分の姿を見せて、私たちに夢を魅せてくれてるんじゃないかなーって。」

そしてパンダはセンラさんにハマった当初のことも思い出していた。

「看護師になったばっかりの頃、本当に仕事が嫌になって、もう辞めよう!と思った時に、たまたまセンラさんの配信を聞いてたの。内容はもう何年も前のことだから、よく覚えてないんだけど、確かサラリーマンやりながら歌い手をやるのは大変みたいなことを話してて、でも『自分がやろうと思えばできるよ。』って言葉だけは今でも印象に残ってる。その言葉に勇気づけられて看護師続けてる節があるしね。」

「そう考えると、オタクにとって推しの存在って莫大なパワーなのね。」

 

*

 


今日は私の推し語りみたいな感じになってしまいましたね。

 


ただ、サラリーマンをしながら相容れない仕事をこなすセンラさんの姿に、強く憧れ、勇気づけられたのは本当にそうで、今看護師を続けている以上、いつか書きたい、書かなければならないと思っていた内容であったので、今回こうやって綴ってみました。

 


冒頭で触れた二足の草鞋を履くという言葉、本来の意味や、使い方次第では悪い意味で捉えられますが、センラさんを社会人として尊敬している私にとっては、両立し得ない職業を掛け持つことは出来るという夢のある言葉です。

 


あれ?夏目さん。あなた看護師以外になにかやってます?

と思ったそこのあなた。

 


いずれこのブログにも書いていきたいと思う内容ですが、実は私には作家になりたいという夢があります。

 


しかも看護師を続けながら。

 


私は二足の草鞋を履くことができるのでしょうか。

 


今後の私の活動に乞うご期待ください。