泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

先入観は成長への足枷

誰かに初めて会った時、自分ではそんなつもりなくて「あの人優しそうだから話しかけやすいかも」とか逆に「この人性格悪そうだから、あんまり関わりたくないな。」とか無意識のうちにタグ付けをして、その後の関わり方の参考にしてしまうことありませんか?

 


私は、話したことなくても結構第一印象で決めつける癖がついてしまっていたので、初めの印象が怖い印象の人には、ブルブル震えながら話しかけていました。

 


でも、意外と話してみるといい人だった、人は見かけによらないななんて思ったり、思わなかったり。

 


今日はそんな先入観についてのお話です。

 

*


お昼頃家で本を読んでいたパンダの下に、妹のシーちゃんから電話がかかってきた。

昨日パンダはシーちゃんに「暇だから。」という少々だるい理由で電話をかけていたのだが、仕事中だったのかその時シーちゃんが出ることなく、その折り返しの電話をシーちゃんはわざわざかけてきてくれたのだった。

別に用なんてなかったのだが、溺愛しているシーちゃんからの電話をそう簡単に切りたくないパンダ。

そんなパンダはもっと話すために、仕事場でエースを張ってるキャリアウーマンのシーちゃんに、どうやったら仕事でうまくいくかの教えを乞いた。

『そういえば、出張に行って思ったことなんだけど、出張先の人でやたら自信満々で、口調が強い人がいたのね。一瞬苦手だなと思ったんだけど、これから一緒に仕事するからあんまりマイナスなこと思わない方がいいなと思って普通に接してたのね』

「うえ、私だったら速攻無視しそう。」

『まあ、お姉ちゃんは絶対嫌いそうなタイプ。でもその人、一緒に仕事してみたらわかったんだけど、めちゃくちゃ仕事が早くて、頼んだ仕事も丁寧にきちんと終わらせてくれるし、話してみたらめちゃくちゃ結構面白いしで、結果的にその人と私めちゃくちゃ仲良くなったんだよね。』

「ふーんそうなんだ。」

『だから、先入観は持たないほうがいいよって話。』

 


そんな話をしたことをまた例によってセバスチャンに話すパンダ。

「先入観ってのは、時に自分が前に進む時の足枷になるのよ。」

「足枷?」

「特に悪い印象に時はね。この人冷たいなとか、怖いなとか、挙句もしかして自分のこと嫌ってるんじゃないかって思っちゃったら、これからその人に話しかける時ものすごくハードル上がるでしょ?」

パンダは本当に人に対する好き嫌いが激しいので、嫌というほど今セバスチャンが言ったことを身をもって実感している。

「でも、本当はその人が自分にとってベストな答えを持ってるかもしれないし、一番自分の気持ちを分かってくれる人かもしれないなんて可能性もあるわけ。」

「うーんでもどうしても怖いなって思ってしまうんだよね。」

「だいたいあなたが怖いって思う人は、テキパキして、1言ったらすぐ10返ってくるような人でしょ?でもそれって言い換えれば、頭の回転が早くて、状況理解がすぐ出来て、知識も豊富な人なのよ。」

頭の回転が早くて、状況理解がすぐできる、知識人。

字面だけみたら、ものすごく仕事のできる人だ。

「…確かに。」

「そんな人と仲良くなったら、いかにして仕事がテキパキ出来るようになるのか教えてもらえるし、本を買わなくても豊富な知識を得ることだって出来るの。まあ、そんなことを抜きにしても、職場で自分が困った時に助けてくれる存在は、多いに越した事はないわ。でも、それをあなたがマイナスのイメージを持っただけで、1人また1人、自分を助けてくれる人を失っていってるの。ただ単純にそれってもったいないでしょ?」

仕事でテンパりやすいパンダにとって、自分を助けてくれる存在や、困った時に頼りになる存在は確かに多いほうが嬉しい。

「そっか。自分の仕事の邪魔になる足枷なんて、外したほうがいいに決まってるよね。」

「まずは壁を突破して話しかけてみることね。」

 

*


人生には敵がいないと面白くない。

確かにそうですが、自分の味方となるパーティの人数は多いほうが良いですし、強敵に立ち向かうほど、その存在は重要になってきます。

 


どんな職場にも嫌な人はいます。人間ですから。

でも一度考えてみてください。

自分が苦手と思ってる人はどんな人なのか。

本当に怖い人なのか。

 


相手を観察して頑張って探してみると、尊敬できるところが3つは出てきそうです。

3つ尊敬できればもう嫌う理由はありません。

 


あら?

誰かが仲間になりたそうにこっちをみている。