泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

褒めて伸びる

 


モテる女の“さしすせそ”

さ…さすがですね!

し…知らなかった!

す…すごい!

せ…センスいい!

そ…尊敬します!

 


どれも男性を褒める言葉として扱われています。

褒められる、という行為は男女、いや、年齢問わずに嬉しいものですし、褒めてくれた相手には自然と好印象を抱くものです。

よっぽどの捻くれ者でない限り。

 


相手に好印象を抱いてもらうことのできる“褒める”という行為。

 


今日はそんな褒めるということについてのお話です。

 

*


パンダは人を立てると言った行動が苦手だ。

理由は単純、面倒くさいからだ。

「興味ない人の話聞いて覚えて、話しかけるときは名前を呼んで、何か言われたらすごいだの、ためになりますだのいちいちに言わなきゃいけないでしょ?チームで動く社会で働く以上そういうことをしなきゃいけないとは思ってるんだけど、途中から面倒くさくなってしまうんだよね。」

「あなた本当社会で働く上で致命的な性格してるわよね。」

もちろんそんなパンダだって、興味がある人や尊敬できる人、もしくはこの人は自分のために言ってくれてるんだと思えれば自然とそれはできている。

問題は苦手な人や、興味がない人に対して取り繕うことができないことだ。

そして好き嫌いが激しいために、苦手な人の方が圧倒的に多い。

「出来ることなら1人で生きていきたい。」

「無理な相談ね。人間は1人で生きていくにはあまりにも脆い存在なのに。」

セバスチャンの言う通り生きていくには、この世は皆誰かの力のおかげで存在できている。

そんな世の中で、誰の力も借りず、全く一人で生きていくことは非常に難易度の高い生き方であり、同時にどうしようもない孤独とも戦わなきゃいけなくなる。

「そんな悲しい人生歩みたくないでしょ?」

「うーん、じゃあ、どうしたらいいかな。」

「そうね、自分が伸びるために相手のことを褒めたら?」

ほほうとセバスチャンの言葉に耳を傾けるパンダ。

「あなた、褒められたら伸びるタイプでしょ?」

「そうだね。間違いない。」

「逆に怒られたら、何くそって思う前にずズーンって落ち込んで、お笑い見て嫌なこと忘れようとするからなにも残らない。」

「う、うん。」

「じゃあ、伸びるためには、褒められなきゃいけないわけだけど、その前に褒められやすい状況を作っておくの。もちろん、与えられた仕事はちゃんとしてるってことを前提としての話よ。この世界には“返報性の原理”ってものがあって、自分が何かされたら同じようなことを相手に返さなきゃいけないって心理が働くのよ。つまり、あなたが事前に誰かのことを褒めていたら、その相手があなたにことを褒めてくれるようになるわ。その褒め言葉を糧に、仕事においても、私生活においても自分を伸ばすことができたらどう?」

「すごいポジティブにいい女になれそう。」

 

*

 

少し前までの私のさしすせそは

さ…さっきと言ってたこと違いますよね?

し…知りません。

す…すごいつまらない。

せ…センスがいいって思われたいんだろうな。

そ…それしたくないです。

でした。

すごくむかつく後輩であり、新人ですね。

私が先輩の立場だったら、側から見てる分には面白いかもしれませんが、教育係として近くにいたら、きっと笑顔でぶん殴ってることでしょう。

 


そう考えると、殴らずに接してくれてた元職場の方々には感謝しないといけませんね。

 


前にも言いましたが、人は好かれてなんぼです。

褒めることで相手に好意的に思ってもらい、かつ自分も伸びることができるなんて最高ですね。

 


どんなに嫌な人でも、意識して探せば1つ2つは尊敬できるところを無理矢理にでも作って、褒めて褒めて褒めまくりましょう。