泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

その苦手克服する必要ある?

人には得て不得手がある、苦手なことで頑張るよりも、得意なことを伸ばしていった方がいい。

 


そんなこと言われたことありませんか?

 


ちなみに私は不器用なので苦手なことが山ほどあります。

お陰でパンダとセバスチャンには語ってもらう機会がたくさんるわけですが、自分は、なんでこんなにも苦手なことが多いんだろう?と悲しくなることがあります。

 


今日はそんな苦手に関するお話です。

 

*


パンダはいきなり何の前触れもなく「逆立ちをする。」と言い始め、徐ろに壁に向かって逆立ちの練習を始めた。

パンダは保育園の頃から運動が苦手で、筋力も体力もないため、逆立ちが人生で出来たことは一度もないのだが、果たしてどうなることやら。

 


「いっだあああああああ!」

「いったあああいいいいいいいい!!」

「あああああああいいいいいい!!!」

大きな音を立てながら情けない声をあげるパンダ。

 


「…何やってんのよ。」

セバスチャンは呆れ顔でそんなパンダを見つめる。

「そりゃっ」

そうやって思いっきり振り上げたパンダの足は勢い虚しく、そのまま重力に逆らうことが出来ないまま勢いよく床に衝突した。

「いてててて…」

その時1番勢いよくぶつけたのか、パンダはヒーヒー言いながら踵をさすっていた。

「うーん、yontubeの過去動画で逆立ちをする動画が出てきて、バシくんがあまりにも綺麗に逆立ちしてたから、わー私もできるようになりたいなーってね。…ハハハ。」

どうやら、推しに感化されて果敢にチャレンジしたものの、結局幼少期からの苦手は克服できなかったようだ。

「はあ…。あなたのことだから、そんなとこだろうとは思ったけど。」

「これを機に苦手を克服しようと思ったけど、出来なかったな〜。」

フーフーと踵を労るパンダを見て、セバスチャンは慰めるように優しい口調でこう言う。

「その苦手、克服する必要ある?」

「…ある。」

「あら?あなた私に嘘つくの?」

何も言い返せないパンダ。

「苦手なことにチャレンジするのは素敵な事だけど、あなた苦手なことはとことん苦手で、得意なことは周りがびっくりっするほど得意でしょ?そういうとこ自分が1番良く分かってるんじゃないの。」

「…そうね。人には得て不得手があるもんね。」

 

*


ここで勘違いしてほしくないのは、私は決して“苦手を克服する必要はない”と言ってるわけではない、ということです。

 


私はこのブログで何度も言っていますが、片付け、掃除が大の苦手です。

しかし、やっていかないとゴミは溜まるし、物は溢れて、どんどん不潔になっていきます。

仕事でもそうです。

いくら好きな仕事をしていても、時には嫌いな業務をこなさなきゃいけないときもあります。

ですから、生きていれば苦手を克服しなくちゃいけない時が必ずあります。

そんな時は、その苦手を克服するように努力はするべきですが、今回は私が言ってるのは、克服する必要のない苦手はそのままでもいいと言うことです。

 


生きていく上で問題ないのであれば、出来ないままで全然いいのです。

 


仕事も、出来るようになるまでに膨大な時間がかかる仕事を毎日するくらいなら、自分が得意だと思う別の仕事に転職するべきです。

 


苦手を克服する時間よりも、得意を伸ばす時間の方がずっと楽しいし気持ちも楽。

人生楽しんだもん勝ちですよ。