泣き虫パンダと慰め役のセバスチャン

不器用な新人社会人が世の中を生き抜くための処世術

サンタは慌てん坊だからイブがある

MerryXmas!!

皆さんのところにサンタさんからのプレゼントは来たでしょうか?

 


ちなみに私は、小学生の時、サンタさんからメッセージカードをもらいました。

やったー!サンタさんからだー!と思った私でしたが、そのメッセージカードに書かれてある文字が、母親と同じ筆跡でかつ全文カタカナで書かれていたため、サンタさんはお母さん(プレゼントを買ってくれたのはお父さん)だと気づき、以来現実の世界に身を置いています。

 


さて、今年もクリスマスが来たわけですが、私からいつもの2人と一緒に、皆さんへのクリスマスプレゼントを一つ。

 

*


その日パンダが職場でとんでもない失態を犯した。

「制服忘れた…。」

看護師は白衣の天使、白衣がないと仕事が始まらない。

ところがパンダのロッカーには一着も制服はかかっておらず、あるのはただ寂しくポールにぶら下がっているハンガー3本だけである。

「昨日畳んで準備したんだけどな…。」

周りの先輩方がどうしたの?と声をかけてくれたことで、予備の制服を出してもらいその日はことなきを得た。

 

そして仕事が終わり。
「あなた忘れ物する才能抜群よね。忘れ物選手権日本代表になれるわよ。」

「なにそれ。どうやって競うのよ。」

「一ヶ月のうちに忘れたものの数を競うとか?」

「不正おこしまくりでしょ。」

そんなやりとりをしながら帰路についてると、途中で大きなクリスマスツリーの前を通りかかった。

「あーもうクリスマスかー。今年もカップルが流行するよ。」

カップルをインフルエンザみたいな言い方するのやめなさい。」

クリスマスにいい思い出がないパンダ。

「でも、あなたサンタのことは見習ったら?」

「なんで?」

「サンタが慌てん坊だからイブがあるのよ。」

「…???いや、イブは日没から日の出までを1日と数え…。」

正論をぶちかまそうとしているパンダを「何?」と言って制するセバスチャン。

「サンタは自分が慌てん坊だってわかってるから、イブである前日に準備するのよ。今日あなたが制服忘れたのも、まず前日に『明日カバンの中に入れればいっか』って油断してたから。それで今日の朝、いつもより起きるのが遅くて急いで準備してたから、すっかり制服のこと忘れて大慌てで家を飛び出したでしょ?仕事に遅刻しないために急ぐのは偉いけど、あなた慌てやすいんだから、せめて前日に次の日いるものを確実に準備して玄関にでも置いておけば、今日みたいなことにはならなかったのよ。」

「…きついクリスマスプレゼントどうもありがとう。」

 

*

 


ぶっつけ本番と事前準備をしている両者で、考えてもみない大失態を犯しやすいのはどちらでしょう。

 


圧倒的に前者です。

 


私はこの【制服忘れ事件】以前にも【お弁当冷蔵庫置きっぱなし事件】を同様の理由で起こしたせいで、昼食を食べることができず、午後ひょろひょろになりながら働いた経験があります。

これらの教訓を胸に、前日には必ず次の日にいるものを準備しているかちゃんと確認し、お弁当も忘れないように『お弁当を持っていく』とガムテープに書いてカバンに貼っておくようにしました。

 


私はどうも慌てん坊なので、こうやって前日の自分が、せっせと次の日の自分のためにお世話を焼くぐらいがちょうどいいみたいです。

 


こんなドジな話が、あなたがクスッと笑えるささやかなクリスマスプレゼントになりますように。